昭和のお家の改修でした。

 

昭和40年代の建物、増築を何度か行い、子供たちが育っていきました。

解体して新築か引き継いだ方は改修を選択されました。

まだまだ使えるし大好きな家

 

今の暮らしに合うように改修をしながら断熱性や耐震性もある程度向上させました。

昭和のお家も3世代目が育つ時代になりました。

これからも愛着を持って暮らしていければいいなと思います。


玄関は手狭だったので広げました。

味わいのある下駄箱や建具などはそのまま、古い柱や建具は調整し、きれいに磨いたりしました。

なかなか良い感じの玄関になったと思います。


和室の茶の間は畳をやめて板張りにしました。

和室の名残は消さないようにしています。住まいの履歴がわかることが大事なのだと思います。

 

 

50年頑張ってくれた床材は剥がして洗って整えて、今度は壁に貼りました。

天井に貼るのもよいと思います。

そして床には断熱材を入れた後に新たな桧の床材を張りました。

家の中で素材がぐるっと回るイメージです。

床板にしろ無垢材の寿命は水にぬれない限りとても長いものです、できるだけ廃棄しないで使いまわしたいと考えています。

 

壁は真っ白な漆喰と顔料を混ぜた漆喰と使い分け、部屋の雰囲気に合わせました。

真白な漆喰は改修の場合白すぎてしまう時があります。

古いものとの馴染み方調和がいいぐわいに行くと落ち付きます。


ここから下は改修工事中の様子です。

川越仙波 昭和の住まい改修プロジェクト  2021.10~

旧市内の静かな住宅地にあります。

築年は昭和40年代とのこと、平屋の住まいを増築し、その後2階を乗せた増築、よくある経過を経て世代が変わる時期を迎えました。

 

一つは解体して新築すること

一つは改修

改修しても新築と同じ程度には耐震性も断熱性も意匠的にも満たすことはできません。

そして思いのほか解体工事も入るため費用はかさみます。

どこまでやるか、どう修繕していくかで費用も大きく変わります。

優先順位を付けて割り切ることも大切です。

 

今回は主に1階の耐震性を上げながら、大きな地震にも逃げる時間が確保され損傷はしても倒壊はしないレベルを目指します。

また畳の部屋を板張りにしたり模様替えも行います。

いつものように古いものも積極的に残しながらの改修となります。


2022.2.12 古い建具など

古い建具

古い建具を場所を代え再利用しました。

 

昔からの引き違いの建具は場所を変えても大体使うことができます。

少し削ったり、足したりして使えるものは使いたいところです、またガラスの今では手に入らないもののあり、建具は使えなくてもガラスだけ救出して新しい建具に組み込みことはよくやります。

 


2022.2.05 木製建具など

オイル塗装継続とお掃除

 住みながらの改修の場合は家具を移動したり動線を確保したりとすべては同時に終わらないのでいっぺんにクリーニング掃除というわけにもいかず、オイル塗なども何度か行うことになります。

 今どき珍しくなりましたがアルミサッシではなく木製建具です。

少しレトロな雰囲気になります。

鍵もしっかりしたものを使いますし、ガラスもペアガラスや強化ガラスも使えます。

逆にメーカーに頼らないのでガラスなどは個性的なものを入れることもできます。

勿論網戸も作れます。

洗面化粧台は収納建具も作らないでとてもシンプルにしました。

木製のカウンターもままに吹くことが肝心ですが、植物性のオイルや蜜蝋などで水に対してある程度は強くできます。

 ボウルは汎用品では一番大きなタイプで左右に陶器の縁が棚としてあるのでボトルなどが置きやすいタイプです。

どうしても木製カウンターには何か受け皿がないとシミなどにつながるので置きにくいです。

 

 


2022.1.29 完成まじかとなりました。床オイル仕上げ

植物性オイル塗布

 

作業に一生懸命で作業風景を取るのを忘れてしまいました。

掃除をして雑巾がけをしてそしてオイル塗布からのふき取り作業です。

 

使用したオイルはプラネットカラーのグロスクリアー 浸透性の植物オイルです。

質感としては少し濡れたようなつやが出ます。

匂いは2~3日残りますがほぼ無臭となります。

メンテナンスはたまに固く絞った雑巾やモップで拭いていただければ大丈夫、特にワックスがけなどは必要ありません。

 

壁な鉱物顔料を混ぜて色味を出した漆喰です。

真っ白な漆喰より改修工事では既存の柱などの色味と相性がよく柔らかい感じになります。

 



2021.11.30 みんなで柱磨き

柱磨き

 

 仙波の改修は大工さんがひと段落したところからみんなで古い柱磨き、コツは綺麗にしすぎない、シャビーな感じで。
貫穴や大きな欠けは大工さんが埋木、杉、桧は古びても味わいが増す素材です。
 記録としての傷跡はそのままにして50年目のリニューアル、まだまだ頑張ります。
だいぶいい感じになりました。
 道具はサンドペーパー120~180番ぐらいを使います。
あとは濡れ雑巾で拭いて完了です。
工事が完了したら植物性オイルを塗る予定です。

 


2011.1029  みんなで床板掃除

 床に使われていた桧の板

 

 昭和40年代の住まいなので約50年 その時に張られたこの床板はその時点で40年生から50年生つまり100年物です。

剥がして捨ててしまえばただのゴミ

でも100年物の板を求めて手に入りますか、入りませんし、それだけではない暮らしの履歴が詰まっています。

 

 50年の汚れを落としてお疲れ様。

今度はもう少し楽ができる壁に使います。

永い間足の下でご苦労様これからは同じ目線で家族とお付き合いください。

 


現状把握は大切です。 把握しながら改修案を検討していきます。

現状把握が大切です。

床下を開けてみるとみんなが忘れていた掘りごたつの跡などがよく出てきます。

 

床下は湿度の影響を確認し、腐朽菌の発生がないかを見ながら土台の状況などを確認します。

昭和40年代の基礎は外周部だけコンクリートで内部にコンクリートの基礎はなく束立ちという形式が多く、現在の筋交いによる耐震壁設置には不向きです。

基礎をどう補強するかは難しい判断になります。

 

耐震性などは確かに劣りますが壁はすべて木舞を組んだ土壁に漆喰、漆喰も色粉を入れた部屋により少しずつ変えていたようです。

 

何年も開けたことがないという物入れからはお宝が。

 

初期の平屋部分に使われている建具は木製でガラスも趣があります。

とても寒そうではありますが。

費用を考えながら残すところ、アルミに代えるところ、木製でつくるところなどを検討していきます。

 

また土壁部分も下地として強固なところは清掃したうえで再度上に漆喰を掛けます。

場所により板を張るところ、漆喰のところなどを考えています。

 


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