アーキクラフトの木の家では昔から使われてきた素材を吟味して使用しています。
新製品と言われる素材にはかなり慎重です。
住いの素材は昔から使われてきたものがやはり安心できます、また使い方や欠点に関しても周知されていることが多く将来的な変化に関しても予想が出来ます。
工事をする職人が慣れていることも汎用性のある素材のよいところ、大切なのは昔からの素材を昔の家と同じように使うのではなく、今の住まいに適合させながら使うことだと考えています。
現代の一般的な木造住宅では耐震性を容易く確保するために内壁の多くを耐力壁としています。
耐震性だけを考えるのであれば合理的な仕組みですが、将来の間取りの変更や暮らしの変化に建物が付いていけず、暮らしが変化すると建物は壊されてしまいます。
家は住まい手とともに育つものと考えれば暮らしに合わせて変えられなければいけません。
そのため許容応力度計算により耐震等級2以上を確保しながら建物の内部の壁をできるだけフリーにしていきます。
構造は強いだけではだめ、フレキシブルでなければ永く住み継ぐことはできないと考えています。
構造用合板(べニア)やケミカル系の素材をできるだけ排除していきます。
接着剤で固められた合板は使い手にとっては便利な資材ですが、住まい手にとってよいことがあるでしょうか。
シンプルな木の家ではできるだけそのような不安素材を排除していきます。
シックハウスの原因になるだけでなく、土に還すこともできず産廃となります。
壁に使えば強度は容易く確保できますが、透湿通気を妨げ壁内結露の原因にもなりえます。
塩ビや樹脂の資材は完成した時が最高の状態で時とともに劣化していきます。
対して自然素材は時と共に古びていくと独特な味わいが出て世代を超えることが可能です。
土台:桧 120×120
「杉と楠木は船に、桧は宮殿に、槇は棺に使いなさい」と日本書紀にあります。
曲げ強度、圧縮とも高く尚且つ加工性がよく、食害にも強い。木肌も美しく独特な香りも好まれる方が多い、建築材としては最高の材です。
柱:杉又は桧 135×135 120×120 105×105
杉は日本で最も多く植林され、日本の風土に適した木材で、加工性もよく扱いやすい材料です。
梁:杉又は桧 幅120以上
杉においても強度に関しては大断面とすることで十分な強度が得られます。室内に現しで使う場合には木目がきれいでおとなしく、シンプルな木の家にはふさわしい木材です。
構造計算による基礎
コンクリート強度は30knスランプ15の指定で、基礎自体の耐久性は100年を基準としています。
コンクリートと一体となり強度を保つ鉄筋は応力に応じた本数、太さとし、許容応力度計算により設定します。
鉄筋間隔や太さ、補強状況などは必ず自主検査を行うとともに履歴として残します。
基礎の設定に当たっては地盤状況の検討から始まり、建物重量を算出し、地震荷重に関して安全な形態を設定します。
床:杉・桧
杉の30mm無垢板を使う場合が多いです。床暖房などの時には桧を使います。
針葉樹の床板は素肌に優しく暖かくサラッとしています。直に床に座る生活では最高の床素材です。
壁:漆喰
漆喰の特徴としては、静電気を帯びにくく家電製品の裏などでも埃を寄せ付けません。
強アルカリ性であり、ウイルスやカビに対しても強く、漆喰自体が黴ることはもありません。
参考:土佐漆喰
壁天井:和紙
和紙は壁天井に使います。
和紙は吸湿性が高く室内の湿気を吸い込み、壁内を通して外部に排出してくれます。
和紙もVクロスと違い静電気を帯びにくくカビにも強い素材です。
キッチンや洗面化粧台は現場でつくるオーダーか、メーカーのシステムキッチンを採用しています。
オーダーにしろシステムにしろキッチンに何を使うかよりも動線やプランニングが大切です。
毎日誰かが立つ場所です、できるだ楽しく立てるそんなキッチンを目指しています。
地盤調査は専門の調査会社に依頼しますが 調査結果をそのまま使うのでは無く、セカンドオピニオンにて再判定をしています。
数十万から100万単位の工事です。十分な安全は必要ですが過剰な設定は避けたいところです。
長期優良住宅 低炭素認定住宅 性能評価住宅
基本的には長期優良住宅をベースとして設計を行います。
耐震等級2 :地震に強く倒壊しにくい家です。基準法レベル1.25倍
劣化等級3 :(耐久性能)数世代にわたり構造躯体が使用できること。
省エネ等級4 :次世代省エネに適合すること
維持管理等級3:設備の更新からメンテナンス性能
柿渋
土台には柿渋
耐久性の高い樹種である桧を使い、土台下の通気を確保、壁内に湿気がたまらない工夫でシロアリを呼び込まない事が大切です。
キヌカ
なにも塗らないすっぴんか、塗るとすれば安全なもの
床に寝転ぶ生活に輸入自然塗料は不安があります。