4・古びるということ 

「古びる」ということ

 

 マイホームへの思い入れが強烈に強く、周りが見えなくなるほどの人はその人そのものの裸を見せているような個性的な家をつくってしまうことがあります。

 

また、どこかの国の住まいのスタイルにあこがれ、「ここにこれを建たの?」と思うような場違いなものを建ててしまうこともあります。

 つくり手側でも「なになに風な家」というふれ込みである種のスタイルを模倣したファッション的な家づくりを提供しているところもあります。

 

 もちろんどこに何を建てようが建て主の自由なのはわかります。

ただ過ぎた家の寿命は早いのです。思いがあったはずなのに意外に早く壊されます。度が過ぎたものは継承や販売が難しいということなのです。

自分の家なのだから自分の代で終わりでよいと考えるのか、世代を超えようと考えるのかでもつくり方は違うといえます。

 

 住まう人の個性を理解した上でバランスよく上手に社会の中に現す、古びても味わいのある自然素材の住宅設計を通して実現していきたいと考えています。


末永く使える素材

 

 家は住まう人の個性を社会に主張する道具ではなく、そこはかとなく個性がちりばめられ、雨露を防ぐ現実的な役目と共にあるべきだと考えていますし、そのような家が末永く使える家だとも考えています。

 

 そのような家に使う材料もやはり末永く使えるものにしなければいけません。

末永く使える材料であるかどうかは素材の持つ質感でわかります。

また、そのような材料は手入れのしがいがあり、古びても味わいが出るものです。

 

手入れとは言っても毎日の雑巾がけが必要なわけではありません。今の生活でそんなことは不可能ですね、でも時々でも磨いてあげれば素材はそれにこたえてくれます。

 

そんな自然素材が使われている家は古びても頼もしく、味わいのあるものになり、そんな素材に囲まれて暮らすことで家に愛着が持て、次の代まで大切にされる家が育つのだと思います。

 

 木材の中にはとても高価なものがあります。

伝統的な産地で手を尽くして育てられたり、希少価値のある木材などですが、そのようなものは趣味の世界の物、そのようなものを使う必要はありません。

地域を見直してみると昔から使われてきな素朴な素材があります。

杉や和紙、土物など素材感のある建材は意外にあるものです。

つくり手側も気が付かない、住む人も気が付かないのはとても残念なことです。


自然素材の住宅設計

 

 

 近年は自然素材を多用した住まいのつくり方が増えてきたように思います。

ナチュラルな暮らしを楽しみたいという若い方が増えて来たとも感じています。

そんな状況の中でつくりて側は自然素材をアピールし、商品としての効能をうたいます。

「健康にいい」

「空気を浄化してくれる」

「アレルギーになりにくい」

などなど

 

確かに自然素材にはそのような効果もあるようですが健康的なことが全てでは無く、私の事務所では自然素材の住宅設計を通して「古びても頼りがいのある素材」という言葉で説明しています。

 


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