一般的によく使われ、世の中にたくさんある簡易な軽量プレハブの建物
簡易とはいえこのように築35年建物としては機能しています。
でも良く見るといたるところで限界が現れています。
特に一部柱脚が劣化し、2階の床では最大で10cmの沈下、これは山側の水(湿気)によるところが大きいです。
室内環境としても、夏の暑さと冬の寒さ、冬は室内で水が凍ります。
地震や、エネルギーロスや作業環境を考えると今何とかしなければいけない。
建て替えで作業を中断したりすることも難しい、改修で使えなくなる時間もなるべく少なくしたい。
答えは作業環境をとりあえず半分にして、半分ずつやりましょう。
半分終わったら、残りの半部を改修する。
そんな計画で始まりました。
築35年軽量プレハブを自立エネルギーで高性能オフィースにするプロジェクト
2505.10 2階断熱から改修工事
建物の水平化
築年数の比較的浅い建物では基礎がしっかりしているので、建物が下がって水平ではないということは稀です。
住宅もそうですが、骨組みはしっかりしていても土台が腐食していたりして、沈下している場合があります。
今回は山側の湿気が多い部分で柱脚部が不足し、脚部が座屈していました。
改修方法としては慎重に複数のジャッキで均等に上げていき、水平を維持してところで脚部の補強を行い、固めていきます。
木造に比べれば鉄骨の方が梁組が単純なこともあり、計画は立てやすいです。
また軽量鉄骨であるため、建物の自重も軽いため予定とおりに上がってくれました。
当然自重を軽くするために可能な限り撤去するものは先に撤去し、配管や地面に接する部分は全て切り離しておきます。
以前古民家のジャッキアップの方が難易度は高かったです。
現状を把握するために劣化部分の調査とその影響を調べます。
一番大きな問題は軽量鉄骨の柱脚の劣化
腐食により沈下し、2階の床が最大で10cm、当然耐震的にとても弱くなっています。
改修手段としては腐食部分を撤去し、ジャッキUpで水平を取りながら脚部を補強して新たな基礎をつくります。
このような仕事は取り組める施工会社も少なく、以前から木造古民家のジャッキアップなどマニアックな工事でお付き合いのある工務店に依頼しました。