60歳から住む場所を選び直す。
とてもエネルギーのいることだと思いますがその行動力は素晴らしいと思います。
住む場所を選び直す過程で子育て世代との違いは「失敗できない」ことにあります。リカバリーに使うエネルギーと時間はもうないのです。
子どもや孫、そして両親などシニア世代の暮らしにはしがらみがたくさんあります。
子育て世代の移住住み替えとはわけが違うのです。
全てを解決する必要はありませんが、整理は必要です。その上で一つ一つ解決したり、先送りしたり、諦めたり。
設計の立場で手伝えるのは、土地探しと土地の評価、暮らしやすく、安心な土地選びは手伝うことが可能です。
程よいサイズの平屋に住みます。
60からの住まいでは人より家の方が長生きをします。
万が一暮らしの困った時、可変性があり生活の変化に対応でき、なおかつ暮らせなくなったときに、引き継げる、貸せる、売れる。ということを考えねばなりません。
資産として次のステージにおいて暮らしを助けてくれるものでなければなりません。
ポイントは
1:賃貸しやすいサイズ感
2:販売しやすい間取り
3:相続しやすい建物
4:間取りの可変性
こんなことを考えながら私は設計をしていきます。
加工が始まりました。
まずは土台から始まります。
今回は手で刻む「手刻み」とします。
現在のつくり方では、一般的な手法は専門工場にてCAD入力をし、専用機械にて加工する「プレカット」という加工方法で行います。
どちらにもメリット、デメリットがあります。
「手刻み」の場合は大工さんの経験と技量が必要になり、材の癖を見る目も必要になります。
材の個性を生かした使い方ができます。
半面時間がかかり手間がかかります、また大工さんだからと言って誰でもできることではなく技量をよく知っていないと依頼することができません。
「プレカット」の場合は加工自体は専用機械が行いますので大工さんの技量は必要なく、均一な制度で仕上がり、必要な時間も少なくて済みます。
材の癖などは考慮することなく規格に則った間違いのない加工できる合理的な方法です。
「手刻み」か「プレカット」かの判断は工期(時間)と費用、建て主さんの意向、そして「プレカット」では出来ない仕口や継ぎ手を用いたい時など様々な理由があります。
寄居町は程よい田舎です。
東武東上線で池袋まで1本です。
現在の住まいと同じ沿線なので、暮らしやすいという選択です。
また、インフラや買い物、医療機関など暮らしの基盤も町として整っています。
暮らしの場所を選び直すのに大切なのは今までんお暮し方を大きく変えないことが大切なのかもしれません。
そこが一つ失敗しないシニアの土地選びなのだと思います。