60歳から住む場所を選び直す。
とてもエネルギーのいることだと思いますがその行動力は素晴らしいと思います。
性能的にはエネルギーはほぼ自給し、蓄電も行います。その上で建物性能は Ua値0.27 C値0.3を予定しています。
住む場所を選び直す過程で子育て世代との違いは「失敗できない」ことにあります。リカバリーに使うエネルギーと時間はもうないのです。
子どもや孫、そして両親などシニア世代の暮らしにはしがらみがたくさんあります。
子育て世代の移住住み替えとはわけが違うのです。
全てを解決する必要はありませんが、整理は必要です。その上で一つ一つ解決したり、先送りしたり、諦めたり。
設計の立場で手伝えるのは、土地探しと土地の評価、暮らしやすく、安心な土地選びは手伝うことが可能です。
お知り合いになったのはもう2年ほど前
まだ土地を探し始めたばかりの頃でした。
一緒にたくさんの土地を見て歩きました。
契約寸前まで行って諦めた土地もありました。
結果、南に開けた農地付きのこの土地に巡り合いました。
市街化調整区域にです。
なので地目が農地の部分には家は建てられません。
でも良いのです。大きな家は必要ないし、畑をやりたかったので願ったりです。
古くから人が暮らしてきた古くからの農村集落、きっと暮らしやすい土地です。
出来るだけエネルギーを使わない暮らし、なおかつできるだけ自給したい。
そのための農地です。
住まいのハードとしてのつくり方にもこだわります。
出来るだけ製造にもエネルギーが掛からないように、地域材を使った手刻みといいたします。
完成を迎えました、外構等エクステリアはお住まいになられてからになります。
いったんは建物完成として写真を撮影いたしました。
当初のイラストと比べてほぼ予定通りに仕上がりました。
丁度のよい灼熱の8月下旬室温確認
モニター温度計をセットして≒4日間のデータをとりました。
室温設定は床下エアコンを27℃オートに設定
夜間は2時間おきにエアコンは稼働し、≒15分程度稼働して休止で27℃をキープしている。
外気温が27度以上下がらないのか断熱が昼間の熱をため込んでいるのか?
それでも3時ごろからはエアンコンは動いていないで10時ごろに夜間と同じく15分ぐらい可動、そこからは1時間おきに15分ぐらいの稼働になる。
この程度であれば床下エアコンであることから風を感じることはほぼ無く輻射冷房的な体感であると思われる。
外気温38℃の時の窓面・壁面・天井面・ドア面などのデータもとる。
以外に内障子がいい仕事をしていて、内障子面で28.3℃ 障子を開けたガラス面は33.8℃となっている。
空気がこもって温度があがるせいもある思うがいい仕事である。
南側天井面:26.5℃
玄関ドア面:28℃
その他にも確認し28度を超えている部分は無かった。
この性能から行くと7月8月は24時間オートでエアコンを稼働するとエネルギー負荷も少なく快適であるとお勧めしました。
北側には青山用水が流れます。
川が近いので心配していた地盤も調査の結果、荷重を受け止めるには十分な地盤で改良もいりません。
考えてみれば川の近くとはいっても、農業用水として開削された河川ですのでもともとの川では無いようです。
土はいつもの小川の土で石混じりで硬い土です。
小川町は山間なので全体的に礫混じりの固めの土が多いようです。
畑にするのは少し苦労するようなのだと思います。
でも有機の里として農業は有名です。
広い敷地です。
隣地境界からは4mとか確保できますから町場とは違いますね。
地業が始まりました。
お隣の桃の花がきれいな3月です。