熊本地震で考える

写真は現場写真です。熊本ではありません。

熊本地震で思うこと 

 

業界では熊本地震のレポートがいろいろな団体から出てきました。
 地震にあわれた方々には本当にお見舞い申し上げます。 
今回の地震でも多くの住宅が被害にあいました。 
倒壊した家屋も多く、37名が家屋の倒壊により、そのうちの20名は1981年以前の建物、旧耐震基準の建物であったということが調査により公開されました。 
ということは残る17名の方々は81年以降「新耐震基準」の住まいでの被害ということになります。 
2000年には金物などが強化されましたが建築基準法で求められている強度は81年以降基本的に同じです。 

 現在の建築基準法の求める強度は、耐震強度1となっています。
◎耐震強度1:震度6から7程度(数百年に一度は発生する地震に対して倒壊、崩壊しない) 

強度は任意で基準以上に設定できますがわかりやすくするために耐震強度2と3が数値で定められています。 
◎耐震強度2:上記の1.25倍
 

◎耐震強度3:上記の1.50倍 
となっています。 

 今回の地震で震度5以上が観測されたのは 
震度7が2回 
震度5強が3回 
7が2回ということは(数百年に一度は発生する地震)が連続して起きたということになり、基準法の想定外であってということが分かります。 
また、耐震強度2の建物の倒壊も報告されています。 

 当事務所では基本的に耐震等級は2以上2~3の間を確保していますがまだ強度3を設定したことはありません。 
2以上を確保し間取りやコストや使う素材のバランスの中で出来るだけ上げて行こうとする考えです。 
3まで上げていくと間取りの制約や開口部の制約が多いだけでなく、構造用合板を多用しなければなかなか成立するものではありません。 
可変性のある間取りとべニアを極力使いたくない家づくりでは難しいところなのです。 

 今回こんなことにも気が付きました。 
被害にあわれた住宅では耐震等級が2であろうと3であろうと地盤が弱くて傾いた家では住むことはできないということです。こう考えていくと確かに倒壊して命を奪うことは避けなければなりませんが、間取りを犠牲にし、コストを上げる強度3にどれだけの意味があるのかと。 
もちろん強度は高いほうがいい。 
ではどこまで上げるのか? 
その時に犠牲にするものは何なのか? 

温熱環境もそうです。一軒一軒お話ししながら目指すところを決めていくのが大切なようです。 


歩いて5分でこのロケーションです。

川の近くという不安は少しあるけれど、川と共に生きていきます。

 

東京都北区からの移住です。

ご主人は有機農業を学ぶために1年前から週末小川町生活をしています。

定年後の移住と考えてきましたが、昨今の働き方の変化で通勤に融通が利くようになり、計画よりも早く移り住むことになりました。

 

自然エネルギーを利用しながら自立循環型の住まいを目指します。

極力自然エネルギーを使いながらも快適性や利便性も向上させ、暮らしのエネルギー消費を抑えていきます。

自然エネルギーのポテンシャルと省エネ機器を注意深く組み合わせてまいります。

 


2025.4 基礎工事が始まりました。

配筋工事といいます。

後からは見えなくなってしまう工事です。

間違っていても基礎を壊さない限り治すことができない工事です。

なのでこの段階で慎重に検査を行います。

 上端の3本は上端主筋で13mm主に引張に耐えます。中央部はあまり応力が作用せず、鉄筋を整える程度で10mm1本、スラブ配筋としつ土間高さに13mmを1本、下端主筋に13mmを3本、立ち上がりは溶接しないのでフックを付けて上端主筋を抑えます。
木造基礎でフックをつけると梁巾が150程度なので精度良くしないと被りが不足することがあり、注意が必要です。
この鉄筋屋さんはわかっていて斜め方向にフックをつけています。
正しい加工方法です。

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