伝統工法というか昔は普通の工法

今週は事務所にこもってます。

デスクワークは嫌いじゃないですが毎日だと社会との接点が無くなります。

 

写真は最近巡り合った納屋の骨組み

梁は桁・胴差し(外周部の柱の上の横木)に乗らないで直に柱にほぞで入る。

なので梁を桁・胴差し(外周部の柱の上の横木)に載せる現在の工法とは異なります。

 

現在の工法は梁を桁・胴差しに載せることで屋根加重を分散させて各柱に伝えようとしていますが、この納屋の構造は梁が受けた加重は直接とりつく柱が負担します。

そうすると現在の工法のように梁が少ないと特定の柱の負担が増えてしまいますが、写真のようにたくさんの梁が天秤で掛かることで特定の柱が負担しすぎないようにしています。

 

また梁自体も1本当たりの負担が減るので細くすることができます。

小屋組みを見せるとか見せないとかそんな考えがあったわけではないでしょうが、見ごたえのある梁組です。

今だって出来ないことではありませんがコストを考えるとかなり高級な(手間のかかる)仕事なので物置納屋でやることではないでしょうね。

 

人件費が貨幣価値だけではなかった時代です。


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