断熱材は冬のため? 夏のため?

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ウッドファイバー

断熱は冬だけじゃない。

 「断熱材は冬の暖かさを保つためで、窓を開ける夏は断熱材はあまり関係が無い。」と思われている方が意外に多いのです。

どちらの季節もエネルギー使用を少なくし、快適に暮らすために断熱材は必要になりますが、その地域により少し意味合いが違います。

 

断熱仕様は地域で違う

 

 次世代省エネ基準では日本を6地域に分け、どの地域であっても一定の断熱性能を持たせるために地域ごとに断熱基準を設けています。

大まかに言うと北海道は(Ⅰ地域)、北東北は(Ⅱ地域)、南東北と新潟が(Ⅲ地域)、関東は主に(Ⅳ地域)に属します。

 

 断熱性能の基準は熱抵抗値で表されますが、判り易いように一番普及している一般的なグラスウール(住宅用24K)Cクラスで北東北(Ⅱ地域)で求められる次世代省エネの基準厚さは、充填断熱の場合、屋根断熱は185mm、壁は90mm、床が135mmとなります。

この基準はこれまで(現行)の新省エネルギー基準に比べると格段に高い基準になっています。

現行基準では同じ北東北(Ⅱ地域)では屋根断熱は50mm、壁は35mm、床が35mmなのです。

 

 

関東近郊では冬よりも夏の断熱


ポリエステル断熱材
ポリエステル断熱材

 

  では私たちの身近な地域関東(Ⅳ地域)ではどうでしょう。

同じく一般的なグラスウール(住宅用24K)Cクラスで比較すると、充填断熱の場合、

 

屋根断熱は北東北と同じ185mm、壁は90mm、床が100mmとなります。

 

 床断熱においては北東北の135mmに比べ100mmと薄くなりますが、屋根断熱と壁

断熱の性能は北東北、青森や秋田と同じ性能が求まられています。

 

これが何を意味しているかというと、関東近郊(Ⅳ地域)では冬の寒さ対策より夏の日射による輻射熱の対策が求められているということになります。

 

 東北地方では冬の断熱を主として考え、関東近郊では冬よりも夏の断熱が重要なポイントなのです。

確かに夏は窓を開けて風を通すことが快適に暮らすために大切な事ですが、35度を超えるような近年の夏ではそうも言っていられません。


ウールとポリエステル断熱材
ウールとポリエステル断熱材

窓を開ける暮らしでも断熱あってこそ

 

 窓を閉めエアコンを使う生活も健康のためには必要になります。その時のエネルギー負荷を考えると夏の断熱も大切です。

また窓を開けた暮らしにおいても日射からの輻射熱で建物自体が暖められては壁や天井からジワジワ熱が発散され風を入れても快適とは言えません。

このように断熱材は冬も考え、夏も考え、関東近郊ではより夏を意識した断熱が必要ということです。

 

断熱性能は客観的に数値で表してもらいましょう。

 

 これから家を建てようとする方は是非次世代断熱を基準とし、予算の許す範囲でさらに性能を上げる工夫をしてみましょう。

熱損失係数など住いの断熱性能は数値で粗方現すことが出来ます。

コストバランスを考えるうえでも性能比較をしてみることをお勧めします。

 

 

近い将来更なる断熱基準が求められることは必然の事、子供たちの世代にエネルギー資源を残すことも考えていきましょう。


歩いて5分でこのロケーションです。

川の近くという不安は少しあるけれど、川と共に生きていきます。

 

東京都北区からの移住です。

ご主人は有機農業を学ぶために1年前から週末小川町生活をしています。

定年後の移住と考えてきましたが、昨今の働き方の変化で通勤に融通が利くようになり、計画よりも早く移り住むことになりました。

 

自然エネルギーを利用しながら自立循環型の住まいを目指します。

極力自然エネルギーを使いながらも快適性や利便性も向上させ、暮らしのエネルギー消費を抑えていきます。

自然エネルギーのポテンシャルと省エネ機器を注意深く組み合わせてまいります。

 


2025.4 基礎工事が始まりました。

配筋工事といいます。

後からは見えなくなってしまう工事です。

間違っていても基礎を壊さない限り治すことができない工事です。

なのでこの段階で慎重に検査を行います。

 上端の3本は上端主筋で13mm主に引張に耐えます。中央部はあまり応力が作用せず、鉄筋を整える程度で10mm1本、スラブ配筋としつ土間高さに13mmを1本、下端主筋に13mmを3本、立ち上がりは溶接しないのでフックを付けて上端主筋を抑えます。
木造基礎でフックをつけると梁巾が150程度なので精度良くしないと被りが不足することがあり、注意が必要です。
この鉄筋屋さんはわかっていて斜め方向にフックをつけています。
正しい加工方法です。

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