11・火があるから住まい

木玩の家 造作キッチン
木玩の家 造作キッチン

「人の住まいとは火があるところ」

 

火があるから住まい

 

 「住まい」というよりもっと原初な「棲み処」として建物を考えたときに、その要素は「雨露がしのげる屋根」があり、「自然や動物から身を守る壁」があり、「暖を取る料理をする炉」なのだと思います。

 

 さらに古くをみれば壁は無く、壁を兼ねた「屋根と炉」、屋根だけでは定住するための棲み処になりえず、また炉だけでも暮らしは成り立たないわけです。

 

 台所を打ち合わせしているとIHタイプのコンロ(電磁式調理器)はどうかと相談を受けることがよくあります。

 

 IHは現在新築マンションでは7割、新築住宅では3割に近いと聞いています。

IHを否定するわけではありませんが、「どう思いますか?」と聞かれれば、ガスレンジをお勧めしています。

 

 

 

 


 もっともらしく理由を言えば、電磁波の安全性が心配である。とか中華料理などは火の勢いがないとだめだ。であるとか、エネルギーは分散すべき、などと語ることもありますが、根本的には「棲み処の中に火を残しておきたい」というとっても個人的な思いがあるためです。

 

 もちろんそれはガスコンロであればいいということでは無く、薪ストーブのような炎が見えるものがあればコンロなどはどうでも構わないのです。

もちろんIHを使い、薪ストーブもない家になることもありますが、

それは一通りの話し合いを経た結果であり、少しだけ考えていただ上での選択としていただきたいと考えています。

 

「人の住まいとは火があるところ」

 住まいの中から火が消えてしまうのは誠に寂しい限りです。

 

 こんなことを言うのは歳のせいなのかな、とも思いますがまあこれからもお話していこうと思っています。


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