2011.10 北本市のシンプルな木の家  「蜜柑の木の家」 

コンパクトにまとめたシンプルな木の家

初めてお会いしてから一年での竣工となりました。

木材のほぼ全てを地域材にてまかない、将来にわたって生活スタイルの変化にもフレキシブルに対応できるジャストサイズの家が出来ました。

 

無駄を省き、将来的な可変性を備えたシンプルな木の家です。

キッチンや洗面化粧台もシンプルに木でつくったオリジナルです。

建設地   : 埼玉県 北本市 北本宿

施 工   : 盟章建設㈱ 上尾市堤崎444-18 代表高橋 秀彰  

木 材   : ときがわ木材 ときがわ町田中409 代表田中進   

構造    : 在来軸組み

外部仕上げ : 屋根/ガルバリウム鋼板(通気工法) 壁/ガルバリウム鋼板(通気工法)

内部仕上げ : 天井/土佐和紙&杉板 壁/漆喰ローラー仕上げ&杉板

        床/杉板30mm

構造材   : ほぼ全て地域材にて調達(ときがわ町山林)

        柱/杉&桧 土台/桧柿渋塗り 梁/杉&桧

建物規模  : 敷地面積/167.25㎡ 延べ床面積/86.11㎡

        建築面積/44.71㎡ 1F床面積/44.71㎡ 2F床面積/41.40㎡

設計期間:: 2011 21日(設計契約) ~ 2011 523日(地鎮祭) 約4.5ヶ月

工事期間: 2011  523日(地鎮祭) ~ 2011 1030日(引渡し) 約5.5ヶ月


日本の住まいは残念なことに短命です。

日本人の性格もあるのでしょうが、暮らしの変化に対応できる家が造られてこなかったのも事実でしょう。

 

次の世代に引き継げる家を本気で考えなければいけません。

家づくりをイノベートしたい。

 

コンパクトにまとめて、なおかつ引き継げる大きさはどのくらいでしょうか。


たくさんの杉檜を使いました。まさに木の家

大きすぎず狭くなく、将来にわたって無駄のない大きさをシンプルな形にまとめることが出来ました。

 

外周部で耐震等級2を確保し、内部の間取りは、生活の変化に対応できる可変性のあるものとしています。

木材はほぼ全て地域材でまかない、構造部分の木材は室内から全て見えるようになっています。

木材以外の内部仕上げとしては、漆喰、土佐和紙のみで、シンプルな構成です。


キッチンを選ぶのもあり、考えて作るのもあり。

住まい手さんの希望もあり、たくさんの木材を使いました。

また、シンプルながらもオリジナルを求められ、キッチンや洗面化粧台も造作としました。

キッチンなども機能を分解し、収納と調理を考えていけば大工さんや造作家具屋さんがつくるのも難しいことではありません。

キッチンを選ぶのではなく考えて作る。

そんな経験をしてみても楽しいと思います。


きっとお家が好きになる。

秋に山に行きお家に使われる木を見に行きました。

木の暖かさや湿った感じ、肌で感じることは大事なことなのだと思います。

ここで見て感じたことはきっとずっと覚えていてくれると思います。

きっとお家が好きになる。

そう思うのです。

こんなことも住まいを引き継いでいく一つのきっかけなのだと思います。

 


2012.4 引渡し後半年目の訪問 

生活が始まって約半年がたちました。

使いかってやら使っていく上での工夫など、こちらとしても大変興味があります。

また、モニターさせていただくことで今後の改良にもなるのです。

使い方によっていろいろな工夫が出来るようになっています。逆に言えば決め事が少ないルーズな作りなのです。

コンセプトがしっかりしていれば、それで良いと思っています。

 

 

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