北本のリフォーム 昭和のお家大改修 2014.3月~2014.10月

昭和7年の農家住宅です。

おじい様が子供のころ裏山にあった木を伐りつくったそうです。

大きな欅や桧が伐られ大勢の人が来てつくられた思い出がおありでした。

 

当時の原型は

玄関から奥に向かい土間で通り抜け裏には井戸があり水廻りでした。

現在の玄関の東は馬屋で馬が飼われ、玄関からの土間ともつながっていたそうです。

玄関の東側は完全田の字プランで8畳が4つに床の間や押入れがあり、南側には

幅4尺の縁側、2階は当時は養蚕に使われていたという典型的な農家住宅です。

 

その後80年の間には何度か手が入れられ、トイレの改修やキッチンの改修、内装の模様替えなどが行われてきました。

 

解体して新築という選択はこのご家族の場合ありませんでした。

すこしだけ暖かくなり、足腰に優しい作りになり、設備も使いやすくなれば住み続けたい。

猫と暮らすおおらかな農家さんです。

 

 

 

 


2014.3.20 土壁や屋根瓦

昭和の瓦

しっかりしているようですがどうでしょう。

ここは瓦屋さんに判断してもらいましょう。


土壁はこの上に仕上げるのは無理ですね。

となると現実的にはサイディングか。


2014.3.20 現状把握 土間台所

 昔の台所ですが今も使っています。

土の付いた野菜を洗ったり、かまどもたまに火を入れます。


2014.3.20 現状把握 台所廻り

寒くて暗いという最大の欠点

ここも昔は土間だったところに床をはりました。

日が入らないため冬は冷え切ってしまいます。床板一枚下は外ですからね。

日の入りは構造的に増やせませんが断熱改修で少しでも暖かくしましょう。


冷蔵庫や電子レンジそのほか物達の落ち着ける場所が無いんです。

廻り中建具ばかりなので壁が無い、必然的に建具の前に冷蔵庫ということになります。

地震での倒壊等でも危険です。 レイアウトを含め考えたいです。

2014.3.20 現状把握 室内玄関廻り

玄関上がり框の高さは約40cm、腰かけるにはいいけど上るのが大変とのこと。

式台などを用意して段差を少なくしましょう。

框は裏山の欅が使われ当時樹齢80年ぐらいの物だったらしいのですでに160年物のビンテージ、捨てるわけにはいきませんね。


元々は裏まですべて土間だったそうです。電話台なども床を張った時につくられたようです。

ちゃんと電話用につくられていていい感じ。


2014.3.20 現状把握

土台下には一体の基礎が無いことがわかります。

当時としては当たり前のつくりです。

地面に土台が近いけれど腐れやシロアリ被害は見受けられません。

通気性がようためだと思われます。


漆喰も所々はがれおちています。

漆喰を塗り直すには下地の泥壁の強度(付着力)も低下しているため泥壁からの施工になりそう。個人的には漆喰に戻したいところだけれども文化財の修復では無いので、初期状態に戻すことが目的ではありません。

使いやすさとコストを考えながら提案します。

2014.3.20 現状把握

まずは現状を把握します。

東側元馬屋は巾が狭かったのか1尺5寸ほど外に出されています。が基礎は石の上に載っているだけ

この部分はこのまま使うので基礎をどうするかが問題


また泥壁の上には鉄板パンが張られています。

北側も漆喰の上に鉄板サイディング






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